私は日本にいる時から完全フルリモートの環境で働くノマドワーカーのため、ほぼ毎日カフェを利用しているのですが、日本とマルタでのカフェでは、まったく異なる点があることに気づきました。それは店員さんとのやりとりです。
実はカフェ以外の場でもそうなのですが、マルタではお店の「店員」と「客」の関係性が、日本とは結構違います。それに最初に気づいたのは、ちょっとした違和感でした。
到着してから最初の1ヶ月くらいは特に日本でカフェを利用していた時と同じような感覚で利用していました。毎回席についてからは問題なかったのですが、その前の店員さんとのやりとりの中に違和感を感じていました。スタバ以外のお店では、毎回なぜか不機嫌な感じ(?)になるのです。しかも最初から。
そこで他のお客さんでもそうなのか観察していると、そうではありませんでした。そしてさらによく観察していると、、!あることに気づきました。
私の個人的な体験・見解に基づくものなので、どう感じるかは人それぞれです。私が自分が体感した違和感ややってみて失敗したこと、うまくいったことなどを元に、こうなのかな?と分かってきた、私が考えるマルタでのカフェ利用時の暗黙のマナーとマルタでのカフェの店員さんとのおすすめのやりとりをお伝えします!
日本でのカフェ利用時のよくある風景の例
例えば日本でスターバックスやコメダ珈琲、そのほかの様々な飲食店を利用するときの、客と店員のよくあるやりとりをイメージしてみましょう。
細かい部分は人や場合によって違う部分もあるとは思いますが、このやりとりにそこまで大きな違和感はないと思います。
ところが、実はこのようにマルタのカフェを利用&注文するのは、(私の見解では)実はマナー違反かもしれません。
それでは正しいマルタのカフェの店員とのやり取りとはどんな感じでしょう?例を見てみます。
マルタのカフェの店員とのやり取りの例
日本とマルタでのカフェ利用時の店員と客のやりとり、どこが違う?
違いがお分かりいただけたでしょうか?具体的には、例えば、以下のような点が大きく違う点です。
自分の注文の番が来た時
日本では店員から「いらっしゃいませ、今日は何にされますか?」と話しかけているのに対し、マルタではまず、客から「Hi!」(こんにちは)と目を合わせて笑顔で話しかけます。相手が目を合わせなくても気持ちが伝わっていればOK!
メニューの注文時
日本では「じゃあアイスコーヒーLサイズで」とメニューのみを言いますが、マルタでは「Can I have Small Cappuccino?」(スモールサイズのカプチーノをいただけますか?)と「Small Cappuccino」(スモールサイズのカプチーノ)というメニュー名だけでなく、「Can I have」などの表現を使って店員に依頼します。
商品の受け取り時
日本では黙って受け取ったり、軽い会釈などをして受け取る人も多いと思いますが、マルタではそれは少し不快な印象を与えるかもしれません。受け取る時は、客側から「Thank you」や「Thank you very much」などのお礼を笑顔で言って受け取ります。
カフェを出る時
日本では客は何も言わずそのまま店を出るのは別におかしなことではありません。マルタでも、もちろん何も言わず客が店を出ても大きな問題はありませんし、お店の人も何も言わないのは特に悪気があるわけではないです。
ただカフェを出る時によくローカルの人のやりとりで見かけるのは、客側から笑顔で「Thank you」や「Thank you very much」などのお礼を店員に言って店を出ています。
そこで私も店を出る時に店員が近くにいた場合などは、目を合わせて笑顔でこのように声をかけてから出るようにしています。すると笑顔で「Thank you, see you!」(ありがとう、またね)などが笑顔で返ってくることがあります。
マルタと日本、店員と客の立場の違いとその理由(推測)
このように、カフェでの店員と客のやり取りが日本とマルタでは大きく違います。
日本ではあくまで店員は客を接客する立場であり、「お客様」に対して「良いサービスを提供しなければならない」という義務を負っているようなイメージですが、マルタでは違います。
日本:店員<客
マルタ:店員=客 / 場合により店員 > 客(Pascucci Cafe(パスクッチカフェ)での体感です(笑))
マルタでは、客側は店員さんに頼んでコーヒーを作ってもらい、その場に居させてもらう立場であり、店員は客の注文にあくまで応えてあげている。客と店員の立場は、人として同等であり、あくまでその場で「店員」と「客」という役割を演じているだけであって、他人にモノを頼んでいるのだから、頼む側も頼まれた側が気持ちよくサービスを提供できるようにコミュニケーションをとるのが普通という感覚なのかな?と私は感じています。
客は別に偉くない
つまり、言い方を変えれば、「客だからといって挨拶もせずにメニュー名だけ言ってお金を払えば良い」、という日本的理屈はこちらでは不快なコミュニケーションとなりえます。
あくまで店員さんを対等な人として、フレンドリーに笑顔で接し、お願いをする立場であることを忘れず、お互いに気持ちよく過ごせるようにコミュニケーションをとることが、楽しいマルタでのカフェ時間を過ごすポイントになるかもしれません。
自分が気持ちよく過ごすために
私自身、このことに気づいて、自分なりに理解するようになってから、先ほどご紹介した「マルタでの正しいカフェの注文方法の例」をなるべく実践するようにしています。
これを「正しい」としているのは、それまで不機嫌に対応されることが多いと感じていたいくつかのカフェの店員さんの笑顔が見れるようになり、こちらからThank youというと、相手もThank you! と笑顔で返してくれるようになったという体験に基づいています。
まとめ
特に初見の外国人同士のコミュニケーションでは、誤解が生まれやすかったり、ストレスを感じる場面も少なくないと思います。正しい、間違いも人それぞれ。自分が正しいと思うことを悪気なくした結果、それがもし自分がいる場所の周りの人に嫌な気持ちを与えていること可能性があることに気づいたら、なるべくそれを減らせるようにしつつ、何より自分自身が気分よく過ごせるようにできればいいかなと私は思っています。
日本と同じ感覚でやり取りしたい!という方はスターバックスなら大丈夫です(笑)店員さんから笑顔で話しかけてくれます。ただ、その他のマルタのカフェやお店でも雰囲気よく快適に過ごしたい人に、私の体験が少しでも役に立てば幸いです!