先日マルタでノマドビザ(Nomad Permit)を取得した記事を書きましたが、その後、ご縁があってマルタの企業に就職し、労働ビザ(Single Work Permit)に切り替えたので、その時に必要だった手続きを紹介します。
企業と契約書を交わす
労働ビザ(Work Permit)の手続きが必要である旨を伝えた上で、企業と雇用契約書を交わします。私の場合、企業と労働契約書を交わす時点から入社(予定)日まで5週間程の期間がありました。労働ビザの取得まで、最短で1ヶ月ほどかかる見込みのイメージです。
ノマドビザ(Nomad Permit)の申請ステータスを取り消す
労働契約を交わすと、次に企業から労働ビザの申請手続きについて案内(identitaの入力や入力された内容の確認依頼)がくるはずなので、その際、すぐにノマドビザを管轄する Residency Malta Agencyに連絡します。
「現地企業からJob Offer(内定)をもらい、それを受諾した(Accepted)」旨を伝え、revoke(取り消し)を依頼します。この際、ノマドビザでは現地企業向けに働くことは禁止されているので、軽くチクリと嫌味を言われるかもしれませんが、実際にはまだ働いているわけではないので気にしません。
Residency Malta Agencyに連絡するタイミングは、企業と契約書を交わしてからノマドビザ取り消しの依頼をかけるのがベストだと思います。万が一ノマドビザを取り消した後、企業との契約の話が何らかの事情でなくなってしまうというリスクを避けるのが安全です。
identitaの専用フォームから必要な入力事項と書類PDFをアップロード
企業から依頼があり、identitaの労働ビザ(single permit)の申請フォームの内容を確認して送信します。その後、再度企業が確認してidentitaに送信し、申請のステップが開始されます。
労働ビザ(Single Work Permit)の申請に必要だった書類
- Lease Agreement(賃貸契約書・PDF)とHousing Approval(メール)
- Europassのフォーマットで作成されたCV
- パスポートの全ページPDF
- アパートオーナーの住所、名前、ID番号、電話番号、Email、日付+サインを含むFormC2
- 過去3年分の経歴を証明するためのReference Letters (最低3名程度のイメージ)
1-3はノマドビザを申請した時のものと全く同じで問題ありませんでした。4のアパートオーナーが埋めるべき箇所については、ノマドビザを申請したときと全く同じ内容でした。
過去3年分の経歴を証明するためのReference Letters (最低3名程度)
Reference Letter(レファレンスレター)とは、過去に一緒に働いていた同僚や上司などから、一緒に働いていた時の仕事ぶりについて褒めてもらう英字の手紙です。私の場合、ノマドビザ申請時にお世話になっていた企業は日本企業かつフリーランス契約だったためもらうのが困難でしたが、その前に勤務していた外資系の企業で働いていた時のチームメンバーやリーダーとFacbookやLinkedInで繋がっていたため、メッセージを送りお願いしたところ、快く引き受けてくれました。またその会社で働く前はフルスタックのオンラインスクールに通っていたので、その時のクラスメートやメンターの子に依頼し、皆が快く書いてくれました。過去3年を証明するため、最低3名分くらいあると良さそうなイメージそうです。
この時、みんな本当に快く助けてくれて、たくさん褒めてもらえて、すごく嬉しかったです。大感謝!
Approval in Principle Notificationが届き、予約した日時にidentitaのオフィスへ
申請フォームからの申請後、3営業日後くらいにApproval in Principle Notificationメールが届きました。訪問の予約を取るよう案内があるので、オンラインで訪問日時の予約を取りました。予約した日時にパスポートとレジデンスカード、予約したことがわかるメール(印刷不要)を持ってidentitaオフィスへ向かいました。
行くと、ずらっとたくさんの人が座っていました。数部屋に、それぞれ30-40人くらいの人が座っていました。一瞬ゾッとしましたが、案内通りに顔写真と指紋(Biometrics)をとり、5分ほど待っているとすぐに案内されました。手続きは3分ほどで終了し、紙を1枚もらって終了となりました。
待っている人たちはどうやらアポイントを取らずに当日来た人たちのようで、何時間も待っているようでした。必ずアポイントを取ってから行くのが良さそうです。
郵送の案内が届いたら再度identitaへ
identita訪問後、1週間ほどでレジデンスカードを受け取りにくるよう案内された手紙が郵送で届きました。前回訪問時にもらった紙とパスポートを持って再度identitaに向かいました。
今回は特にアポイントを取っていないので、意外と列が長く20分くらい待たされました。レジデンスカードを受け取って完了!
労働ビザ取得後に必要な政府系手続き
入社後にもGovernment関連の手続きが2つ必要でした。
1つ目は、Social Security Numberの取得、2つ目は 無犯罪証明(Criminal Records)の発行でした。
Social Security Numberの取得
最初は153に電話をかけると電話で教えてもらえるとHRの方から教わったのですが、かけてみると、私の場合はなぜかオフィスを直接訪問しないと教えられないとのこと。
Social Security Numberを管轄しているのはServizz.govという組織で、小さなオフィスがマルタの色々な場所にあるようです。私の場合はSliemaが一番近く、月曜日のみ午後も営業していたので当日行ってみました。
私が行ったSliemaのオフィスは、入り口が非常に小さく、看板がなく標識も目立たないので、どこにあるのか一見分かりづらかったです。(これから行かれる方へ:警察署の隣、カフェの並びの道路を挟んで反対側にあります。)
Sliema以外の場所と営業時間は以下で確認できます。
Social Security Numberの発行に必要なもの
- パスポート
- レジデンスカード
- 企業との契約書PDF(到着時メールで送れるように準備しておく。紙はNG)
Social Security Numberは、入社後の手続きですぐに必要になるもので、入社前でも契約書があれば発行できるので、時間があるうちに取得しに行っておくと良さそうです。またSocial Security Numberは、引っ越しをすると番号が変わるようなので、引越した際には再度訪問する必要があるようです。
無犯罪証明(Criminal Records)の発行
無犯罪証明書は、マルタ警察のウェブサイトから申し込む 本人確認書類(パスポート、もしあればレジデンスカード)を持ってCriminal Records Office(Kondotti)のオフィスに直接行き、現金で 3 euros程(たしか2.8 eurosだった)払うことでその場ですぐに発行してもらえます。
マルタにすでに居住している人は、kondottiホームページのフォームから申し込んでも届かない上、ホームページでの発行手数料9.7 eurosが無駄になってしまうので注意してください。
場所はバレッタ行き終点のバス停から徒歩10分ほどの場所です。住所はFlorianaですがバレッタから近いので、まずはバレッタに向かい、そこから徒歩で行くのがベストです。オフィスの入り口は小さく看板も目立たないので、なかなか見つからない場合は、近くの人に聞いてみると早いかもしれません。
無犯罪証明(Criminal Records)の発行に必要なもの
- パスポート
- 現金 3 euros程(カード不可)
- レジデンスカードなど(パスポート以外にも本人確認書類を持っている場合は念の為持参しておくと安心かもしれません)
場所 | 18 Triq Is-Suq, Il-Furjana (Criminal Records Office, 18 Market Street, Floriana) |
営業時間 | Monday to Friday 7:30 to 12:00 / 12:15 to 14:15 Saturday 8:15 to 12:00 |
免責事項
このブログに掲載されているビザ取得情報は、マルタ・ノマドビザ、マルタ・労働ビザの取得に関する私自身の経験に基づいています。 法的助言ではなく、関心のある方は、移民弁護士または居住地のマルタ庁から専門的なアドバイスを得ることをお勧めします。